「ふ、ふおお……じゃあお前、マジで岡田なのか?」
「だから言ってるだろ。あの大人しくて凛凪(りんな)ちゃんがお前みたいなクソエロ男子の前でコスプレしてぱんつ丸出しにするわけないだろって!」
おれの前に立っているのは宮内凛凪。クラスの学級委員であり、真面目で清楚な女子だ。……のはずなのだが。おれの目の前には、おれのやっている「レイランドサガ・エターナル」というオンラインゲームのキャラ、女エルフのコスプレをした凛凪ちゃんが、自分の下着を惜しげもなく開帳している光景が展開していた。
「ははっ、お前勃ってるのかよ?」
凛凪ちゃんはおれの股間を薄笑いを浮かべながら見つめて言う。ううっ、普段清楚な凛凪ちゃんにそんなふうに見つめられると……
「うわ、もっと勃ってきたじゃん。お前、本当に凛凪ちゃん好きなんだな?わかるよ、俺も真面目そうに見えて巨乳でエロい身体つきしてるな~と思ってたからさ」
へへへ、と男が猥談のときにするのと同じような陰湿なニヤつき顔を浮かべる凛凪ちゃん。これまでには見たこともないような表情だ。
「実際憑依してみるとさ、……んっ、これまで憑依した女の中でも五本の指には入るくらいっ……はぁ、重さはあるし何より美乳なんだよな。あと、……ひぅっ!この、乳首がすげえ感じっ、てっ……♡」
そう言いながら服の上から自分の乳をこね上げ、自らの乳と乳首の感度に評価を下しながら、おれが見ているのも構わず淫らな声を上げ始める、凛凪……いや、岡田。
「はは、見てる見てる♡おい、凛凪ちゃんがコスプレしてるように見えるけど、中身は俺だぞ?」
岡田はおれの同級生、いわば悪友で、もちろん男だ。しかし、憑依能力をある人から教えてもらったとか言っていたので、それならおれの大好きな凛凪ちゃんに憑依してコスプレしてくれ、と頼んでみた。ついに頭がおかしくなったかと思っていたのだがどうやら本当だったようだ。
「ね、佐伯くん?」
不意に凛凪ちゃんが、おれのことを苗字で呼ぶ。普段岡田はおれのことを「お前」としか呼ばないのに……
「な、なに!?」
「ふふ、緊張してるね。急に「わたし」が女言葉になったからかな?ねえ、わたしとヤッてみたいんでしょ?」
清楚な凛凪ちゃんから「ヤる」などという言葉が出てきておれは生唾を飲む。いや、しかしこいつの中身は……でも。おれはぶんぶんと頷く。
「ふふっ、正直。ま、いいぜ。3万でヤらせてやるよ♡今みたいに本人になりすましはプラス1万な♡いまのは体験版ってやつだ」
「い、いいのかよ、お前……男とヤるの抵抗感はないのか?」
「んー、なんか今は女だからなのかな。全然そういうのに抵抗感ないってか、オレのここにチンポが入るの、すごく自然なことだって思えるんだ」
言うと凛凪ちゃんがパンツごしに股間を見せつけてくる。普段清楚な凛凪ちゃんだからこそ、その仕草はより扇情的に見えた。
「で、ヤるのかよ?どっちで?」
「な、なりすましもつけて!!」
***
「はぁ、はぁ……女の身体って、こんなにすごいのかよ……」
「り、凛凪ちゃん……締め付け最高だった……」
おれたちは長丁場のセックスでお互い汗と体液でぐちゃぐちゃになりながらつぶやいた。
「なあ、佐伯、次は金は要らないから、またセックスしようぜ!」
凛凪ちゃん……いや、岡田が目をキラキラさせながら言う。
「守銭奴な岡田がそんなことを言うときはなにか別のことがあるんだろ?」
「あー……さすが佐伯。実はな、オレが教えてもらった憑依術、今なら20万で教えてやれるんだけど」
「えっ」
「どうだ?安い買い物ではないけど、この身体もお前の思いのままになるんだぜ」
そう言うと凛凪ちゃんが、太ももをおれの脚に絡ませ、胸をグイグイと押し付けてくる。顔は至近距離まで来て、凛凪ちゃんのふわっとしたシャンプーの香りがおれの鼻腔をくすぐる。
おれが岡田から憑依術を教えてもらい、今度はおれが凛凪ちゃんになって岡田と致したのはまた別のお話。